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自己顕示欲の強い人への対処法

自己顕示欲とは、自分を認めて欲しい、褒めて欲しい、他人よりも目立つ存在でいたいという欲の1つです。

何かると「私はね、私はさ、私の話をするとね」と私、私、私・・・と自分の話をしたがる人のことを言います。勿論、そこまで明らかな例でなくても、ちょっとしたことで自慢したりするのも自己顕示欲の1つです。

自慢するのは自信がないから

自分のことをよく自慢したがる人っていると思います。でもそういう方は以前にも書きましたが、本当はその分野に自信がないのです

例えば、学歴を自慢する人がいたとしましょう。もし、本当に自分の学歴に対して自信を持っているのであれば、わざわざ他人に話して驚かせたり、認めてもらったり、褒めてもらう必要などはありません。

もう1つ例を挙げましょう。達人と呼ばれるような人が自分の技を自慢しないのは、他人に認めてもらう必要などなく、自分の力は自分で分かっているからです。

人に自慢したくなるのは、本当は自信がないのです。だから、他人に認めてもらうことで自分のしたこと、持っているものを再確認したいのです。

自己顕示欲の強い人にイライラする理由

自己顕示欲の強い人にむかついたり、その人をなんとかしたいと思ってしまうのには理由があるようです。

例えば、学歴の例。私の知人に自分の学歴のこと、本当は入れたであろう学校のこと、さらには他人の学歴についてまでよく話してくる人がいます。

それは他人からみれば自慢話に聞こえるでしょう。ですから、その人は他人から敬遠されることもあるようです。

しかし、私にはその自慢話はなんとも思いません。そうだよね、頭いいもんね。と逆に認めてあげるようにしています。その方がその方も喜ぶのですから。

でもその人にイライラする人もいます。

違いは何でしょう。それは自分の中にある学歴に対する考え方だと思うんです。私は学歴は重要だとは全く思っていません。自分の大学も無名ですが、何とも思っていないし、そこを卒業したことを誇りに思っています。

しかし、イライラしてしまう方の話を聞くと、どこか学歴は重要だ、自分は学歴がない・・・と感じているようでした。

つまり、その自慢されたことに対する自分の考え方が感情や感じ方を変えていることになります。だから、もうイライラしないためには、相手を変えるのではなくて、自分のこの場合は学歴に対する考え方を変えること。すると相手も変わって見えてきますし、イライラしなくて済むようになります。

自分に許していないことは他人にも許さないというルール

また、私達は自分に許していないことを他人にも許さない・・・という特徴があるようです。例えば、自慢話はしちゃいけない・・・と思っているとしましょう。それはある意味自分の中に作ったルールですね。

そんな時、目の前の人が堂々と自慢話をし始めた。どう思うでしょうか?イライラしますね。自分に禁止していることを他人がやったからです。

だから、イライラした時は自分の中にあるルールに気づくチャンスです。もしそのルールを見つけたら、「~しなくてはいけない」という考え方から、「~しない方がよいけど、そうならない場合もある」という風に少しルールを緩和してあげてください。

すると毎日が軽やかになります。

実は誰にでもある欲

さて、ここまで色々な話はしましたが、自己顕示欲というのは実は誰にでもある一般的な欲だと思います。

認めて欲しいという欲は誰にでもあります。特に子供の頃などはそうだったと思います。親に自分だけを見て欲しいし、自分のことを褒めて欲しい。褒められたくて生きているようなものです、子供は。

ですが、大人になってもやはり人に認められると嬉しいものです。その思いは誰にだってあります。

だから、程度の差はありますが、自己顕示欲とは実は誰にでもある欲だということです。少なくともそう思っていると自己顕示欲が強い人にイライラしたりしないで済みます。

他人を裁かない

自分の話ばかりしてきて、人の話を聞こうともしない人もなかにはいると思います。何かあると自分の話で、こちらがした話に興味を持とうともしない。

それについてイライラしたりしたりする気持ちもわかります。

でも自分がその人を裁こうとしなくとも、いずれやったことは返って来ます。例えば、自分の学歴や財産について自慢ばかりしてくる人がいたとしましょう。そんな人が人に好かれると思うでしょうか?

そんなことはありませんね。いずれ人は去ってゆきます。その時に気づくかもしれません。そして、それはその人のために用意された学びの1つなのかもしれません。

だから、他人は裁く必要はありません。

もし、その人を自分が裁こうとすれば、いずれ自分も裁かれます。やったことは返って来るからです。

イライラさせる人は教えてくれる人

むかつく人、イライラさせる人は自分に教えてくれる人だと思って、教えてくれてありがとうといいましょう。

人間は完璧ではないので、知らないうちに人に嫌な思いをさせていることもあります。自分の癖って意外と分からなかったりします。

でも他人の欠点ってまぁよく見えてきますね。だから、あそこが悪い、あそこがむかつく・・・となるわけですが。

でも自分も実はそんなところがあるのかもしれません。完璧ではないことを思い出してください。だから、イライラさせる人は自分に教えてくれる人だと思って、自分はそうならないようにしようと思っていればいいのだと思います。